ま、タイトルみると、当たり前じゃん って思う人が多いと思うんですけどね。
昨日Web制作会社のディレクターの方々とお話しする機会がありました。
主にお二人の方がいらっしゃって、一人は「アーキテクト」、お一人は「プロジェクトマネジャー」としてのディレクターを主としている方でした。
おもしろかったのは、お二人とも
- 「Webディレクターの仕事の定義が曖昧で、一緒くたにしすぎ」
- 「Webディレクターの仕事をサポートするようなツールを作りたい」
- 「Web制作の業務を標準化して、レベルを底上げしたい」
という趣旨のお話をしていたこと。パブリックな意識というのか、仕事をしてきた上での問題意識というのか、キャリアも今仕事している会社の規模も全く違うお二人が同じことをおっしゃっていたのが印象的でした。
僕が先日「HTMLコーディング+αを探る」という記事で言ったように、うちも特にコーディングのディレクションについて、サポートしていこうという流れがあるので、彼らと問題意識が共通しており、話が盛り上がりました。
まず、前提として
- Web業界が、クリエイティブから発生しているところがあるので、プロジェクトマネジメントのスキルがある人が少ない(お二方のご意見)
ex. 広告屋さん - ディレクションの中には大きく分けて下記の二つがある
- お客さんを向いて提案をする、クリエイティブなもの(これもいろいろと分解でき、ほとんどはロジックで対応するものだとは思いますが、相対的に)
- 社内のコーダーや協力会社を向いて管理を行う、マネジメント的なもの
- かものはしはコーディング専門のサービスを行っているため、あまり全体的なディレクションはわからない。なので、ここでもコーディングディレクションに必要なものに絞って考える
ということをご了承くださいませ。
さてさて、コーディング時のディレクションですが、コーディング時に絞っただけでも結構いろいろなタスクが発生します。
まずここで、HTMLコーディングを「コーディング」と一つのタスク以上に分解できない場合要注意ですよね。やはり
- テンプレート作成
- テンプレートプレビュー
- 素材確認
- 流し込み開始
- プレビュー
- 修正
- 納品
くらいのタスクに分解することは必要です(もちろんスケジュールの用途によりますが、コーディングディレクションをする場合)。そして、それがWebサイトのカテゴリごとに 五月雨式に素材が出てきて、平行に走ることもざらにあります。
とすると、まず、これを線表というかガントチャートに落とすスキルが必要です。
コーディングに必要な素材はいつまでに集めればいいのか、チェックバックをいつ行わないといけないのか、というディレクターの業務の締め切りをきちんと把握するためです。
また、クリティカルパスを認識することで、マネジメントにメリハリをつけることができるでしょう。
まとめて言えば、コーディングのフェーズをWBSに落として、ガントチャートに落として、管理すると。
さて、このあたり、かものはしでもいろいろなツールを使って、今まで管理しようとしてきましたが、だいたい挫折しました。MicrosoftProjectやらGanttProjectやらExcelやらなにやら。だいたい案件が小さすぎると、管理だけやってればいいスタッフなんていません。
そんな中、お客さんの素材入稿が頻繁にずれていくことをスケジュールに反映していくだけでも一手間です。
あとは、スケジュール管理ツールって、みんなみないんですよね。壁に張り出すには変更が多すぎるし。
ということで今は全体の案件を一つのホワイトボードに書き込んでざっくりと管理をしています。ただ、リソース面からのチェックが弱くなったり、そもそも手書きなのでちょっと見づらかったりとまだ課題があります。
顧客側にたって制作会社のマネジメントを専門に行っている、先ほどのディレクターさん曰く
「PMBOKとは言わないが、WBSとPERT図くらい書けないとダメなんじゃないか?」
とのこと。実際に書いて運用するかどうかは別としても、必要なスキルであるのは間違いないでしょうね。
さて、次回は「こんな成果物嫌だ」というかたちで、成果物の品質を意識したマネジメントについてフォーカスしようかと思います。
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